身近で特別な伝統芸能を嗜む
八王子駅からほど近い繁華街の小道を入っていくと、八王子の歴史ある伝統芸能を紡ぐ置屋「ゆき乃恵」がある。
置屋というのは、お座敷遊びや伝統舞踊と共に芸者さんたちがお酒の席を楽しませてくれる空間のこと。 もしかしたら「芸者」に対して、男性がお酒を飲みながら楽しむ…というイメージがあるかもしれない。
でも実際は、ご夫婦や女性のお客さまも多く訪れる、まさに”憩いの場”になっていることをご存知だろうか?
この「ゆき乃恵(え)」でも、芸者さんたちと一緒にお座敷遊びや和楽器に興じ、”伝統の楽しさ”を味わう体験が可能なのだ。 実際に、ゆき乃恵の女将 めぐみさんの三味線に合わせ、芸者歴6年目のてる葉さんの手ほどきを受けながら、お座敷遊びの定番「こんぴらふねふね」と、八王子で栄えた織物産業にまつわる舞踊「オリャセ節」などの伝統芸能に挑戦させてもらった。 徐々に早くなる三味線のリズムに気を取られながらも、遊びに夢中になって過ごす時間は女子会さながら。
お友だち感覚で触れ合える芸者さんとの時間は、特別なのに身近さも感じる不思議なひととき。
「伝統」というと時に難しさを感じてしまうものだけれど、「またお2人に会いたい」「またここで過ごしたい」という気持ちに、自然となっていた。
※本体験では、伝統的な対戦型遊び「投扇興(とうせんきょう)」を体験
つながり、紡ぎ、楽しむ伝統
「守らなければいけない伝統というと堅苦しいですよね。でも基本的に楽しくなければつながっていかないんです。なので、純粋に『楽しい!』と思ってもらえる機会を作ることを心がけています」
そういうめぐみさんは、八王子の呉服屋さんが主催するイベントに芸者さんと共に参加したり、時にはお客さまから自宅のホームパーティに招かれたりと、置屋以外での活動にも力を注いでいる。 もっと身近に“伝統を楽しむ”ため、着物や和の楽器などの魅力を伝える方法を模索されるめぐみさん。
その姿を見れば、男性のみならず多くの女性たちからも懇意にされていることが腑に落ちるだろう。 めぐみさんの熱心な活動には、八王子が築いてきた織物産業への敬意が感じられる。
「八王子の花街は、織物があったからこそ成り立っていたようです。型を作る人、紋を作る人、デザインを考える人など。ひとつのお着物を作るのにも、本当にたくさんの人が関わっていたんです。こうして織物産業が栄えた八王子では、料理屋さんでの接待に芸者が入る、八百屋さんや魚屋さんも潤う、というふうにすべてが循環していました」
八王子で経済を生み、八王子で生活したかつての人々のように、地域とのつながりを重んじる「ゆき乃恵」。
この場所では、当時のような“つながる在り方”を、伝統芸能と共に引き継いでいる様子を目にすることもできるのだ。 このように「ゆき乃恵」では、地域と柔軟につながりながら、八王子ならではの伝統芸能の系譜を大切に守っている。
だからといって身構える必要はまったくない。清々しい雰囲気のめぐみさんを中心に、和気あいあいとした中、お座敷遊びを楽しむことができる。しかし、単純に「楽しい」だけでは終わらないのも事実。 「古くから八王子に芸者さんがいて、その先輩の芸者さんたちが基盤をちゃんと作られてきたんです」
と話すめぐみさんの、一つひとつの出会いを、ご縁の巡りを、まっすぐ受け止める人となり。
その姿に触れると、「伝統」に対するまなざしをも簡単に変わってしまうだろう。
「楽しい」に優しく包み込まれている、伝統芸能への深く、強い想いに胸を打つ体験が「ゆき乃恵」では待っている。
※1~3名でのご参加の場合はお問合せください。
商品購入について
置屋 ゆき乃恵
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2022年12月12日(月)
1時間半程/1人7,000 円度(1グループ4~5名の場合)
内容
投扇興(とうせんきょう)や、和楽器(小鼓など)に芸者と一緒に触れる体験
※投扇興(伝統的な対戦型遊び) ※芸者は2名参加 ※飲食別
2022年12月13日(火)
1時間半程/1人7,000 円度(1グループ4~5名の場合)
内容
投扇興(とうせんきょう)や、和楽器(小鼓など)に芸者と一緒に触れる体験
※投扇興(伝統的な対戦型遊び) ※芸者は2名参加 ※飲食別
2022年12月15日(木)
1時間半程/1人7,000 円度(1グループ4~5名の場合)
内容
投扇興(とうせんきょう)や、和楽器(小鼓など)に芸者と一緒に触れる体験
※投扇興(伝統的な対戦型遊び) ※芸者は2名参加 ※飲食別
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