正装で噺家の落語を堪能する。
小さなカフェで7年続く落語会
ジャズが流れる店内で、お客さんたちは酒やコーヒーを飲んでいる。ある夜、人々が静かに吸い寄せられていたのは、とある落語会だった。ここはカフェだというのに。
月に二度、「天家のピン」と名づけられたこの独演会で、落語家・天家燈四郎(あまやとうしろう)さんは噺を披露している。落語とは通常、劇場やホールで行われるものだろう。しかし「天家のピン」は、客席数10席ほどのカフェ「田無 なおきち」が舞台となる。
西東京市・田無駅にあるこの場所で、落語会を始めて7年が経ったという。
噺の技芸を磨きながら、「天家のピン」はゆっくりと、しかし着実に地元民の間で広まっていったのだ。だが、7年という期間は、並大抵のことではない。これほど長い間、人々がここで落語を聴き続けるのはなぜなのか。
伝播する笑いと温度が人間同士を近づける
噺を披露し始めると、天家さんは何とも言えない緊張感を覚えるそうだ。それは、他の会場では感じられないものだという。
カフェの一角に設けられた高座からは、お客さんの顔がはっきりと見える。衣擦れや飲み物をのどに通す音さえも聞こえるかもしれない。しかし、そういう多少厳しい環境は、天家さんとお客さん、お客さんとお客さんとをつなげる役割をも担ってくれたそうだ。
「最初はお客さん側の緊張感も伝わってきます。でもそこから笑いを重ねていくと、空間全体が醸されていくんです。そんな温かさが伝わってきますね」と、天家さん。
小さなカフェだからこそ、天家さんの噺は、心までもほころばせ、お客さんとの仲を深めていることが伝わってくる。
この夜披露された演目のひとつは、芥川龍之介の『仙人』。本来落語で使われる噺ではない、天家さんの創作落語だ。長い歴史が紡がれてきた落語に、天家さん自身の試みが添えられていることが分かる。だがそれは、この空間で重ねた落語会で自然と芽生えていった気持ちなのだという。
「天家のピン」の魅力は、すぐそばで聴いているお客さんたちの反応を、直に吸収した噺が聴けることでもあるのだろう。
失敗を愛する優しさがあった
「人間のあらゆる失敗が詰まっているのが落語です。そういう人間のどうしようもない部分を認めることで、救われることがあると信じています。僕自身もそうでした」。天家さんは、落語の魅力を語ってくれた。
「天家のピン」は、笑いで心に明かりを燈す。それは明るさだけではない、どこか人の温かさをも感じる噺なのだ。
商品購入について
正装で噺家の落語を堪能する。
6月27日(火)19:00~21:00開催
※着付け・ヘアアレンジセットのご予約は6月20日までとなりますので、お早めにお願いします。
落語家・天家燈四郎が、BALL.DEPARTMENTの拠点である立川市の情報発信センター「BALL.HUB たちかわ」で噺を披露する。「田無 なおきち」の絶品コーヒーをいただきながら、心を燈す落語を聴きに行こう。
※会場から徒歩2分の美容室「ハレケ ルーピディア」で着付け・ヘアアレンジを行い、正装で落語を楽しむプランもございます。着付け・ヘアアレンジは16:00~18:00頃の間(所要時間1時間~2時間程度)で予定しています。なお、貸衣装のご用意はございません。
※着付けやヘアアレンジをお選びの方は、開始希望時間の第二希望までを必ず次ページ「備考欄」へご記入ください。
map BALL.HUBたちかわ
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落語鑑賞 2,200円/ワンドリンク付き(税込)
落語鑑賞 8,800円/ヘアアレンジ+ワンドリンク付き(税込)
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落語鑑賞 10,450円/着付け(留袖または訪問着)+ワンドリンク付き(税込)
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落語鑑賞 17,050円/着付け(留袖または訪問着)・ヘアアレンジ+ワンドリンク付き(税込)
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