本場徳島の藍染を昭島で残す
玉の代表 形山晃士朗は
藍染の本場徳島で、開業医の父と油彩をやっていた母の元で生まれた。
母は元々油彩の画家であったが、父の仕事を手伝うために二科展に入賞する技術を諦めた。
小学校6年生の時、父が病気で亡くなる際に、父が母に「好きなことをやれ」という言葉を残した。
たまたま藍染の地域だったこともあり、母はどうせやるなら油彩ではなく新しいことをと、藍とアートの活動を始め、その手伝いを通して形山は藍が好きになっていった。
そして「東京都の名湧水57選」の昭島市に移り住み、産業機器のデザイン・設計の会社で役員をやりながらも母の仕事を手伝っていたが、会社を継ぐか母の仕事を継ぐかを悩んだ末、藍染の世界に。
生きている本藍染
天然灰汁発酵建ての本藍染は、菌の発酵で染めることができる。エンジニア時代から愛着があるものにあだ名をつける性分があり、インディゴブルーに染める藍染には生きている発酵菌が必要で、染めはこのインディゴ還元菌との共同作業である。形山は染のパートナーである還元菌に愛着を持って「藍ちゃん」と呼んでいる。生きている菌だから楽しいと思える藍染が好きだった。
「今では化学染料を使った藍染はたくさんある。色斑なく染まるので事業として儲けを考えると正しいと思うし、藍染が広まるのでよいのかと思う。ただ、色斑は藍染の味であり奥ゆかしさでもある。私たちは事業的に手ごたえを感じているというよりは本物の藍染に触れて良さを知って欲しいと考えている」
一つひとつ異なる、あなただけの藍染商品
お客さまによって好きな色はさまざまなので、満を持してよく染められたと思っても、お客様にとってしっくりこなかったら売れ残る。また逆もあるので、お客様にとっての良し悪しは作っていて藍染の面白いところ。
1500年の歴史、ジャパン・ブルー。ただ私たちは本物で染め続けるだけである。
是非今のあなただけの商品に出合っていただきたい。
店舗情報
住所 | 東京都昭島市宮沢町2丁目3−19 |
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主な取り扱い商品 | 本藍染商品 |
写真©Suzuki Jouji