畑の恵みを、瓶の中にたっぷりと詰め込んで。「ピクルスポンチ」

トマト、ナス、大根、カブ、生姜、はやとうり。
稲城市は特産の梨を中心にぶどうなどの生産が有名だが、野菜についてもたくさんの農産物直売所がある。ファミリー農園や農家開設型市民農園、農業体験農園。土に触れ合い、大地の恵みを感じ、自然の味を身体いっぱいに享受する。
オルトラーナのピクルスポンチは、きゅうりやパプリカ、キャベツなどが一般的だが稲城で採れた野菜は何でも詰め込んでしまう。丸い可愛いフォルムの瓶の中に、ぎゅっと入ったピクルスたち。フルーツポンチのように一口サイズに切り、何種類もの野菜を一緒に瓶詰めにしている。

安心して食べてもらいたいと添加物は極力使わず、完全無農薬ではないけれど減農薬にこだわっている農家さんからの野菜が届く。周りの葉っぱや芯の部分、使い終わった茶葉やコーヒーのカスも再利用。それらを使って堆肥を作っている。

畑や田んぼを守りたい。里山を守りたい。住宅地の中にある、身近な畑を守りたい。農家さんが朝から晩まで大事に育てている野菜のことばかり考えていることを伝えたい。見て、知って、食べて、感じてほしい。その想いが料理の姿をして表れてくるのだ。

一つのメニューが完成するまでは、気が遠くなるほどの工程を経ている。時間をかけて味見して、調整し、これだ！と思って納得するまで諦めない。下ごしらえをしっかりし、時間をかけて作った料理の味を、食事の美味しさを空間ごと楽しんでほしい。

実は当たり前のことだけれど、真っ正直にそんな想いで向き合っているお店はどれくらいあるだろうか。そして、食べる側もその一皿、その一口がどれほど自分の身体の細胞の隅々まで形成していく栄養なのかを心から感じている人も少ないのかもしれない。

どれだけやりたいことがあっても、目の前の不透明な現状に対応しなければいけないからこそ、身体も心も健康でいないと何も始まらない。そんな真っ当なことを、オルトラーナの料理は教えてくれる。
もらってうれしい。あげてもうれしい。そんな稲城の自慢のお土産にしたいという想いから、このピクルスポンチは誕生したのだ。